自然

鈴鹿山系の山裾、宇曽川の源流にほど近く、湖東流紋岩帯（秦荘石英斑岩）を通って出てくる湧水。山比古地蔵尊にあやかって名づけられ、お伊勢参りの旅人や、山仕事に携わる地元の人々により親しまれ今に語り継がれてきた名水です。県外より湧水を給水に、たくさんの方が訪れます。

湧水の向かい側にある遊歩道には山姥と孝行息子の伝説が語り継がれ、湧水の近くにはゴツゴツとした岩場と「山姥の足跡」が残されている。

軽野の南側に位置する「軽野湿地帯」。大小合わせて二十ヶ所にも及ぶ湧水や、湿原内に生息する希少植物が現存しています。保存会ではこれらを保存しようと平成20年度から間伐材を利用した遊歩道づくりを行い、平成23年3月20日、8の字形の総延長144ｍが完成しました。湿地帯入口には希少植物の解説やマップを記載した看板も設置され、誰もが気軽に環境について学べるようになっています。

宇曽川渓谷には、自然との共生を考えて作られた、宇曽川ロックフィルダムがあり、ダムの上からは湖東平野が一望できます。移り変わる季節とともに、色とりどりとその表情を変える木々たち。やさしく流れる清流と山の息吹のハーモニーは、まさしく心やすらぐオアシスです。

宇曽川ダムの約2ｋｍ上流にある段瀑です。中鈴鹿の押立山とアカイシにはさまれた、比較的浅い谷で水域も広くありません。この滝は、この谷にある最大級の滝であとは小さな渓流瀑が散見でき、新緑や紅葉時期には、渓谷美を演出します。渓谷へ併走して林道が通っていますが、環境保護のため一般車は通行止めで飲食も禁止です。名前の由来は『近江むかし話』で金剛輪寺の住職が観世菩薩の称名を唱えたら、大蛇が出なくなったり、日照りの時に大雨が降ったりしたからという伝説があるそうです。